君がいる風景
第14章 男子会
リビングには酔い潰れてる3人
なまぬるいビールを一気に煽って勢いつけて
立ち上がって、キッチンの奥の冷蔵庫前まで
翔ちゃんの腕を掴んで連れていく。
「どしたの?…智くん?」
3人の起き上がる気配がないのを確認してから
翔ちゃんの身体を壁に押しつけて
冷蔵庫の扉を開け放って俺ら2人の姿を
向こうから遮るようにこっそりキスをする。
「翔ちゃん…んっ…好き…だよ…」
「…んん…ぁ……あ…んふ…」
翔ちゃんの甘い吐息をむさぼるように
何度も何度もキスをした。
「あれぇ、大ちゃん?翔ちゃん?
2人ともどこなのぉ」
酔っ払ってる相葉ちゃんの惚けた声
慌てて身体を離して、冷蔵庫の中を見てたフリを
してその場を誤魔化した。
水飲みたぁーいってキッチンにやってくるから、
冷えた水をコップに入れて手渡すと
一気に飲み干してフラつく足取りでトイレに
向かった。
ずっと壁のほうを向いてた翔ちゃんが大きく
息を吐いてる。
「ごめん、さっきはヤバかったね」
「もうっ、智くんったら!」
ちいさな声で叱言を言ってこられても
かわいくしか思えなくて、
ふざけて唇を突き出したら、デコピンをされた。
「そろそろ帰ろっか?」
「うん」
トイレから戻ってきて上機嫌な相葉ちゃんに
帰ることを伝えるとみんなで泊まっててよぉ
ってしつこくからまれる。