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君がいる風景

第3章 歓迎会



「なんかなぁ、イマイチ…
俺は今から翔ちゃんって呼ぶからさ、
翔ちゃんは俺のこと智くんな!」

「えぇ?大野くん…もしかして酔っ払ってます?」

「ほれ、呼んでみろよ、翔ちゃん」

「さ、智…くん?」

「よしよし、呑め呑め。」

並々と注いだ日本酒を一気に呑ませた
頬が赤く色づいてすこし幼い顔になってきた。


「へえ智、上機嫌じゃん。
どう?翔くんと仲良くなれてる?」

向かいの席で女子といちゃこらしてた松潤が俺の
グラスにビールを注いでくる

「まあな、おめえと違って俺はちゃんと
段階を踏んでんだよ」

「あ、そ。智はビールじゃなかったよね。
相葉ちゃんっテキーラ頼んで!俺と智の分」


これだから絡み癖のある奴とは近くに座りたく
なかったんだ。

松潤は翔ちゃんにビールを注いで呑ませながら
恋人はいるのか、好きな人はとかのやたらと
恋バナを聞きだそうとしてる。

「恋人はいないけど
好きな人は……片想いだけど…。」

「へえ、翔くんなら絶対大丈夫だって同じ大学?
どんな感じの子。教えてよ俺も協力しちゃうよ」

「やめとけ、翔ちゃん。こいつに話したら最後
その子横取りされちまうぞ。」


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