君がいる風景
第8章 告白
「好きだよ、…翔ちゃん」
もし恐い夢を見てるなら、
そんな夢俺がぶっ壊してやりたい。
過去に体験した恐怖も悲しいトラウマだって
俺がどうにかしてやりたいって思うほど
腕の中で眠りにつく翔ちゃんが愛しく思えるんだ。
いままで自分にはまったく持ち合わせてなかった
感情が沸々と湧き出てきてる気がしてる。
髪を撫でると眠りながら身じろいで
横向きになったと思ったらぎゅっと抱き付いてきた。
おでこが見えるとすこし幼く見える
かわいい寝顔を眺めながめてると誘われるように
俺も眠りについていた。
携帯のアラームが鳴る前に目覚めるのはひさびさだった。
手足を縮めてまるまるような格好で眠りにつく
翔ちゃんを抱きしめながら目覚めた。
他人と一夜と共にして目覚めるって
もうどのくらいぶりだろう。
みだれてる前髪をそっとかきあげるとかたちの
きれいな額があらわれる
ふれるだけのキスを落とすと
翔ちゃんの目があげる開いてぱちぱちとまばたきをし始めてる。
すぐ耳許でささやくように名前を呼んでみた。
「…翔ちゃん」
「……ん…っう……あれ…ゆめ?」