君がいる風景
第8章 告白
「じゃあ俺と付き合ってくれる?」
「えっと、あの…はい…
俺、なんかで良ければ…智くん
どうぞ、これからよろしくお願いします」
両手の指を揃えて深く頭を下げてお願いされてる。
なんでか古風な感じだけど
やっぱり翔ちゃんってかわいいって思えるんだ。
「あのね、智くんっ……」
翔ちゃんからの以外な告白
実は…今まで
恋愛したことも、恋人がいたこともなかった。
正式に誰とも付き合いをしたことが無いんだって衝撃的な発言をしてきた。
「じゃあ、俺が初めての恋人ってこと?」
「………うん。
いや、あの、中学生の頃グループ交際みたいな
友だちみんなでって、とかならあったけど
本気に好きな人とってのは…一度もないかな」
「マジかぁ、翔ちゃんってかっこいいし
かわいいとこもあるし、モテよね?
ってことはかなり理想が高いとか??」
「…違うよ、ぜんぜんモテないし、
かっこよくもないから…
俺へたれで、根性無しだし…
それに……高所恐怖症で…それから…」
指先でシャツの裾くりくり弄ったりする仕草とか
めちゃくちゃかわいいんだけど
「じゃあこれからゆっくり教えてもらいたいな。
翔ちゃんの以外な一面とか見た目とのギャップ
とかさ。」
「えっ、は、はい…」