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押忍!!

第2章 押忍2

「連れてきましたぜ。兄貴が言ってたやつです」

 兄貴!? まさか、ヤクザ?

 ひょっとして、私という本物の女子高生を使ったAV!?

 やめて……まだ初めてを捧げてないのに……。

「はい……はい、ただ、ちょっとおかしいんですよ。そいつ……女物の制服を着てるんでさぁ」

 女だよ!! 変態扱いされてんの!?

「へい、へい、わかりやした」とおかっぱが、電話を切り、こちらに顔を向けた。

「これから兄貴が来るから、大人しく待ってるんだ」

「なにを……するんですか?」

 私はとりあえず聞いた。

 おかっぱは、笑った。

「楽しいことだよ」

 楽しいこと? それが怖い。いったい、なにをする気?

 数分後、兄貴らしい男が入ってきた。

 それはまるで、漫画家のどおくまんが描くような男で、丸刈り頭で、口を開けるとトカゲのような舌を螺旋状にして出しそうな感じだ。

 兄貴はなにやら、おかっぱとひそひそ話をしている。ここからは、なにも聞こえない。



「おい、こいつが、名塩組の錬次ってやつか?」

「はい」

「てか、男のくせに、なぜ恋するフォーチュンクッキー風の制服着てんだよ」

「趣味でしょ?」

「お前、メガネかけてよく見ろ」

 おかっぱは、メガネをかけて、私を見ている。

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