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押忍!!

第2章 押忍2

 て、言うか……先に突っ込むべきところって、そこでしょっ!?

 まったく関係のない部外者が入っているのに、そこを先に指摘しないっておかしいでしょ!!

「まあいい岡津馬、そんなガキは放っておけ。まず、この変態の始末からだ」と兄貴が言う。

 え? このおかっぱの名前「おかつば」っていうの!? それだけで、驚いたあとに、なぜ、横の男は放置なのっ!? 私、どうなるのよ!?

「ちょっと、私がなにかしました!? 帰らせてください!」

 思いきって、私はそう言った。

「それは出来んな。なんせ、お前は俺らの目的を知ってしもたんや。隣町の組事務所におる、錬次って男に、うちの若いのが鼻くそつけられてなぁ。その仇討ちをせないかんのや。これを知ってもうたお前は、ここから生きて帰さん」

「そっちが、ペラペラ喋ってるじゃないですか!! え、じゃあ、そこの人はどうするんですか!! 一緒に話を聞いてるじゃないですか!!」

 そう、おにぎりせんべい男だけ、なにもないなんておかしい。

「おい、そこの坊主、お前、今の話を聞いてたか?」

「え!? なにがですか?」

「ほら見ろ、聞いてないじゃないか!!」

 扱いがおかしすぎる!! 絶対、聞いているに決まってる。

「さあ、ゴリラさん。お前は、ここで死ぬんだ……覚悟しろ」

 兄貴が懐から、サヤのない短刀を出した。刃先には血がついている。

「ぐ……乳首を切ってしまった……」

 短刀、素のままで生身に入れてるから!!

 出した時に切れたんでしょ!!

 だが、その時……

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