
愛してるって言って!
第4章 【その愛に中毒を起こす】
恋人じゃないよな。セフレみたいなもんか…。
「何それ…。だったら聞けばいいじゃないですか。忍さんは好きなんでしょ?」
「好きだけど、それはちょっと難しいかな」
「何が難しいんですか?」
「言ったってわかんないよ、きっと」
その後、少し間が合ってから千春は意を決したように言った。
「忍さんが聞けないなら、僕が静矢さんに聞きます」
千春に強い眼差しを向けられ、忍は目を逸らした。
「いいって。おれは別に…」
「良くないです!」
「いいよ」
「でも…」
「余計な事すんなって言ってんの!」
千春は、忍が初めて、大声を出し、怒りを露わにした事に驚いているようだった。
「聞いたら、きっと全部終わる。おれはそれは嫌なんだ。曖昧でいれば、このまま、おれが欲張らなければ何も変わらない。だから聞きたくない。お前も、何も聞かなくていいから」
「じゃあなんであんな事言ったんですか。蒔田さんが本当に誰かと再婚しちゃってもいいんですか?」
「嫌に決まってるけど、ああ言うしかないじゃん!静矢さんは義兄で、おれは…義弟なんだよ!」
店の中に、忍の声が響き渡る。
「忍さんがそれで本当にいいなら、僕は何も言いません。でも、そのせいで、傷ついたり、振り回される人もいるんです」
「知ってるよ」
千春が何を言いたいのかは、忍にはすぐにわかった。
「だけど仕方ないんだ…」
おれだって、どうしたらいいかなんてわからない。
「それから僕、忍さんには幸せになってもらわないと困りますから」
「わかってる」
お前に言われなくたって、おれだってそうなりたいよ。
忍は、力なくその場に項垂れた。
「何それ…。だったら聞けばいいじゃないですか。忍さんは好きなんでしょ?」
「好きだけど、それはちょっと難しいかな」
「何が難しいんですか?」
「言ったってわかんないよ、きっと」
その後、少し間が合ってから千春は意を決したように言った。
「忍さんが聞けないなら、僕が静矢さんに聞きます」
千春に強い眼差しを向けられ、忍は目を逸らした。
「いいって。おれは別に…」
「良くないです!」
「いいよ」
「でも…」
「余計な事すんなって言ってんの!」
千春は、忍が初めて、大声を出し、怒りを露わにした事に驚いているようだった。
「聞いたら、きっと全部終わる。おれはそれは嫌なんだ。曖昧でいれば、このまま、おれが欲張らなければ何も変わらない。だから聞きたくない。お前も、何も聞かなくていいから」
「じゃあなんであんな事言ったんですか。蒔田さんが本当に誰かと再婚しちゃってもいいんですか?」
「嫌に決まってるけど、ああ言うしかないじゃん!静矢さんは義兄で、おれは…義弟なんだよ!」
店の中に、忍の声が響き渡る。
「忍さんがそれで本当にいいなら、僕は何も言いません。でも、そのせいで、傷ついたり、振り回される人もいるんです」
「知ってるよ」
千春が何を言いたいのかは、忍にはすぐにわかった。
「だけど仕方ないんだ…」
おれだって、どうしたらいいかなんてわからない。
「それから僕、忍さんには幸せになってもらわないと困りますから」
「わかってる」
お前に言われなくたって、おれだってそうなりたいよ。
忍は、力なくその場に項垂れた。
