愛してるって言って!
第5章 【夜の闇は白い朝を連れてくる】
「本当に申し訳ない。今日は忍は?静矢くんに迷惑かけたりしてないか?」
「あぁ、忍は…今日は仕事で…。大丈夫ですよ。忍とは、元々友人みたいなものでしたから」
静矢は、咄嗟に嘘をついた。あなたに会いたくなさそうだったから連れて来なかった、なんて言えるわけがない。
「本当にすまない。忍はああいう性格だろう?とてもじゃないが家を託せるような事はできないし、自由人なもんだから、未だに私達の心配の種なんだよ。居候として、しっかり使ってやってくれ」
ああ見えて、意外としっかりしてるんだけどな…。
靖男は、昔から忍を信用していない所がある。我が子である、という所でどうしても心配なのだろうが、もう少し、信じてやってもいいのに、と静矢は思う事が度々あった。
「あの、それで…手紙っていうのは?」
「そうそう、これなんだ」
靖男が紙袋から出したのは、綺麗な小花柄の封筒だった。
「見て、いいですか?」
「もちろん。その為に持ってきたんだからな」
静矢は、丁寧に封筒を開ける。中に入っていたのは、三つ折りにされた、一枚の便せんだった。
「あぁ、忍は…今日は仕事で…。大丈夫ですよ。忍とは、元々友人みたいなものでしたから」
静矢は、咄嗟に嘘をついた。あなたに会いたくなさそうだったから連れて来なかった、なんて言えるわけがない。
「本当にすまない。忍はああいう性格だろう?とてもじゃないが家を託せるような事はできないし、自由人なもんだから、未だに私達の心配の種なんだよ。居候として、しっかり使ってやってくれ」
ああ見えて、意外としっかりしてるんだけどな…。
靖男は、昔から忍を信用していない所がある。我が子である、という所でどうしても心配なのだろうが、もう少し、信じてやってもいいのに、と静矢は思う事が度々あった。
「あの、それで…手紙っていうのは?」
「そうそう、これなんだ」
靖男が紙袋から出したのは、綺麗な小花柄の封筒だった。
「見て、いいですか?」
「もちろん。その為に持ってきたんだからな」
静矢は、丁寧に封筒を開ける。中に入っていたのは、三つ折りにされた、一枚の便せんだった。