愛してるって言って!
第5章 【夜の闇は白い朝を連れてくる】
「忍」
忍が大好きな、静矢の優しい声が忍を呼んだ。
「ん?」
「ごめんな…。俺が、今までお前にしてきた事」
静矢は、何か辛かった事を思い出すかのように、目を伏せて言った。
「あぁ、もういいよ。気にしてないから」
おれだって、元々ここに来たのは、下心ありきだったんだし。
「おれも。心配かけて…ごめん」
部屋の中は異常なほど静かだった。いつも通りのはずなのに、自分の耳がおかしくなってしまったのか、と思えてくるほど音がなく、忍は自分の声を確認するかのように、わざと咳払いをした。
「いや。俺が悪い。俺が間違ってた」
間違い。その言葉を聞いた途端、忍は胸がつっかえて苦しくなる。
静矢さんにとっておれは、間違いで終わらせてしまえるようなものだったんだ。この期に及んで期待して…本当、ばかみたい。
「これからは…」
あぁ、これで…もう、本当に終わりなんだ。
今までの静矢との思い出が、静矢と体を重ねた日々が、忍の頭の中で一つ、一つ蘇っては消えていく。
全部、忘れなきゃ。全部。
「忍。これからはちゃんと言うから」
「えっ…」
忍は一瞬で戸惑い、突然、フリーズを起こしたパソコンの様に動かなくなった。
ちゃんと言う?何を…?
「ちゃんとって…」
「うん」
静矢は頷いてから、忍を優しく微笑んで見つめていた。
忍が大好きな、静矢の優しい声が忍を呼んだ。
「ん?」
「ごめんな…。俺が、今までお前にしてきた事」
静矢は、何か辛かった事を思い出すかのように、目を伏せて言った。
「あぁ、もういいよ。気にしてないから」
おれだって、元々ここに来たのは、下心ありきだったんだし。
「おれも。心配かけて…ごめん」
部屋の中は異常なほど静かだった。いつも通りのはずなのに、自分の耳がおかしくなってしまったのか、と思えてくるほど音がなく、忍は自分の声を確認するかのように、わざと咳払いをした。
「いや。俺が悪い。俺が間違ってた」
間違い。その言葉を聞いた途端、忍は胸がつっかえて苦しくなる。
静矢さんにとっておれは、間違いで終わらせてしまえるようなものだったんだ。この期に及んで期待して…本当、ばかみたい。
「これからは…」
あぁ、これで…もう、本当に終わりなんだ。
今までの静矢との思い出が、静矢と体を重ねた日々が、忍の頭の中で一つ、一つ蘇っては消えていく。
全部、忘れなきゃ。全部。
「忍。これからはちゃんと言うから」
「えっ…」
忍は一瞬で戸惑い、突然、フリーズを起こしたパソコンの様に動かなくなった。
ちゃんと言う?何を…?
「ちゃんとって…」
「うん」
静矢は頷いてから、忍を優しく微笑んで見つめていた。