
愛してるって言って!
第1章 【酒と男と双子の弟】
「義兄さん、明日は?予約入ってる?」
今日は土曜日だ。静矢と忍は、月曜と火曜に揃って休みを取っていて、休みの前日の夜は、外食をすると決まっていた。だが、夜に挙式が入っていると、静矢の仕事が終わる時間は深夜になる為、外食はできない。忍は、静矢と二人で行く毎週の外食を楽しみにしていたので、日曜日に夜の挙式が入っているかどうかを、毎週気にしていた。と言っても、夜、挙式の予約が入るのは、どうしても土日に集中する為、外食に行けない週が続く事はざらにあった。
「明日は午前中だけ。8時には上がれるかな」
「良かった!じゃあ行けるよね?」
「あぁ、久しぶりだな。何が食べたい?」
「肉がいい!」
「じゃあ、インターのとこのビール工房にするか」
「うん!あそこの牛頬、美味いんだよねー!」
那須塩原インターチェンジの近くに位置する、ビール工房は、レストランを併設している。そこは、二人のお気に入りの店だ。広くて、静かで、料理も美味しい。ビール工房なので、ビールの種類はもちろん豊富であり、そのどれもが個性豊かで美味なものばかりだ。値段もそこそこだが、若くして鰥夫となった静矢と、独身貴族を謳歌する忍には、金銭的な余裕は皮肉なほどあった。ひと月分の給料から、貯金と呼べるくらいの金額をしっかり貯めたとしても、週に一度、美味しいものを外に食べに行く金は、二人には十分にあった。
今日は土曜日だ。静矢と忍は、月曜と火曜に揃って休みを取っていて、休みの前日の夜は、外食をすると決まっていた。だが、夜に挙式が入っていると、静矢の仕事が終わる時間は深夜になる為、外食はできない。忍は、静矢と二人で行く毎週の外食を楽しみにしていたので、日曜日に夜の挙式が入っているかどうかを、毎週気にしていた。と言っても、夜、挙式の予約が入るのは、どうしても土日に集中する為、外食に行けない週が続く事はざらにあった。
「明日は午前中だけ。8時には上がれるかな」
「良かった!じゃあ行けるよね?」
「あぁ、久しぶりだな。何が食べたい?」
「肉がいい!」
「じゃあ、インターのとこのビール工房にするか」
「うん!あそこの牛頬、美味いんだよねー!」
那須塩原インターチェンジの近くに位置する、ビール工房は、レストランを併設している。そこは、二人のお気に入りの店だ。広くて、静かで、料理も美味しい。ビール工房なので、ビールの種類はもちろん豊富であり、そのどれもが個性豊かで美味なものばかりだ。値段もそこそこだが、若くして鰥夫となった静矢と、独身貴族を謳歌する忍には、金銭的な余裕は皮肉なほどあった。ひと月分の給料から、貯金と呼べるくらいの金額をしっかり貯めたとしても、週に一度、美味しいものを外に食べに行く金は、二人には十分にあった。
