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愛してるって言って!

第2章 【四人の男は恋をしている】

静矢さん…!

心の中で、静矢の名前を何度も叫ぶ。目を閉じて、静矢に激しく求められ、めちゃくちゃに愛される映像を、無理矢理頭の中に映し出す。
「あっ…あぁっ…!イ…クッ…!」
忍は妄想の中で、静矢に抱かれながら果てた。身体中の力が抜け、ドクン、ドクンと波打つ忍のそれからは、熱く濃密なものが出て、だらしなく流れていく。忍の息遣いは、次第にシャワーの音にかき消されて、静かになっていった。
あぁ、またやっちゃった…。
やっと冷静になってきた頃、異常なまでの罪悪感と空しい自己嫌悪が忍を襲う。

いい加減、拗らせるのも程々にしなくちゃ…。

忍は、自分を慰める度に、そう思うのだった。

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