
愛してるって言って!
第3章 【合縁奇縁】
静矢が忍の様子を見に行くと、寝ている様ではあったが、呼吸は少し辛そうだった。
「スポーツドリンクかなんか、あった方がいいな…」
静矢は、車で近くのコンビニに行くと、スポーツドリンクを大量に買い込み、また自宅へ戻った。普段は、こんな田舎に二十四時間営業のコンビニなんて必要ないだろうと思うのだが、こんな日は土下座したくなるほど、それが有難かった。
ただの風邪だというのに、静矢はひどく不安で仕方なかった。
もし、忍がいなくなったら…。
一瞬、そんな事を考えてしまい、頭を振る。
ただの風邪だ。きっと慣れない土地での疲れが、出たのもあるだろう。
そう思っても、胸がドクドクと気持ち悪いほど速く鳴って止まらなかった。
大丈夫だ、大丈夫。
自分に言い聞かせる一方で、頭の中に、真っ赤な光景が浮かんでくる。静矢は、懸命にそれを振り払った。
違う…あいつは、茜じゃない!
静矢は、ベッドに寝ている忍の額に、もう一度手をそっと当てる。さっきよりも少し熱い気がした。熱が上がっているのかもしれない。
「静矢さん、ごめんね…」
気が付いた忍は、うっすらと目を開けた。
「忍…大丈夫か?」
「うん。身体が、燃えてるみたいだけど…」
忍は、そう言って笑ってはいるが、やはり尋常じゃなく辛そうだった。
「ちょっと我慢しろ。汗出すと少し楽になると思うから」
「うん…」
「とりあえず、明日の仕事は休め。連絡しておく。あと、腹減ったらお粥あるから、言えよ」
「作ってくれたんだ…」
忍の声が、弱々しく掠れている。静矢は、堪らなくなって汗ばんだ忍の髪を撫でた。すると、忍は少し微笑んでからまた眠った。
「スポーツドリンクかなんか、あった方がいいな…」
静矢は、車で近くのコンビニに行くと、スポーツドリンクを大量に買い込み、また自宅へ戻った。普段は、こんな田舎に二十四時間営業のコンビニなんて必要ないだろうと思うのだが、こんな日は土下座したくなるほど、それが有難かった。
ただの風邪だというのに、静矢はひどく不安で仕方なかった。
もし、忍がいなくなったら…。
一瞬、そんな事を考えてしまい、頭を振る。
ただの風邪だ。きっと慣れない土地での疲れが、出たのもあるだろう。
そう思っても、胸がドクドクと気持ち悪いほど速く鳴って止まらなかった。
大丈夫だ、大丈夫。
自分に言い聞かせる一方で、頭の中に、真っ赤な光景が浮かんでくる。静矢は、懸命にそれを振り払った。
違う…あいつは、茜じゃない!
静矢は、ベッドに寝ている忍の額に、もう一度手をそっと当てる。さっきよりも少し熱い気がした。熱が上がっているのかもしれない。
「静矢さん、ごめんね…」
気が付いた忍は、うっすらと目を開けた。
「忍…大丈夫か?」
「うん。身体が、燃えてるみたいだけど…」
忍は、そう言って笑ってはいるが、やはり尋常じゃなく辛そうだった。
「ちょっと我慢しろ。汗出すと少し楽になると思うから」
「うん…」
「とりあえず、明日の仕事は休め。連絡しておく。あと、腹減ったらお粥あるから、言えよ」
「作ってくれたんだ…」
忍の声が、弱々しく掠れている。静矢は、堪らなくなって汗ばんだ忍の髪を撫でた。すると、忍は少し微笑んでからまた眠った。
