
愛してるって言って!
第3章 【合縁奇縁】
千春って…こんなに嶋さんに懐いてたっけ?
「どうだ、あれから大丈夫か?」
「はい、もう大丈夫そうです。すみませんでした、ご迷惑かけて…」
「いや、また何かあったらすぐ言えよ。じゃあな、帰りにまた来る」
それだけ言って、嶋は去って行った。
「なんか…千春、いつの間にか嶋さんと仲良くなったんだね」
「な、仲良くなんてないですよ!ただ、その…困っていた所をちょっと助けてもらったので、それに甘えてしまってる…みたいな感じで…」
「何それ、昔話?」
忍はけらけら笑って言った。そんな忍を見つめ、千春は耳まで真っ赤に染めて黙っている。
「忍さん…」
「え。何?」
「あの…忍さんは、蒔田さんが好きなんですよね?」
「え?あぁ、うん…」
突然、何の確認かと思ったが、千春はそれだけ聞くと安堵した様だった。
「そっか、じゃあいいです」
「何が?」
「内緒」
千春はそう言うと、ふふっと笑った。
その日の夜、嶋はまた店へやって来た。今日はこれで三回目だ。
「嶋さん、最近本当よく来るね。千春ならそろそろ降りてくると思うよ」
「オレはまだ何も言ってないぞ」
「だって、今日も千春の事送ってくんでしょ?」
「まぁな。行きずりで鶴を助けたようなもんだ。傷が治るまでは面倒を看てやると約束した」
「千春と同じような事言ってる!」
忍は堪らずに笑った。しかも、千春は鶴、というよりも犬だと忍は思った。しいて言うなら、少しあざとい感じのトイプードルや、マルチーズだ。
「てっきり付き合ってるのかと思ったよ」
「オレはそんなに気が多くない」
「本当に違うの?そうだろうなーって思ってたんだけど。ご飯だって、二人でよく食べに…」
「忍」
言葉を遮られ、忍は嶋を見た。嶋が真っすぐに忍を見つめるその目は、あまりにも真剣だった。
「どうだ、あれから大丈夫か?」
「はい、もう大丈夫そうです。すみませんでした、ご迷惑かけて…」
「いや、また何かあったらすぐ言えよ。じゃあな、帰りにまた来る」
それだけ言って、嶋は去って行った。
「なんか…千春、いつの間にか嶋さんと仲良くなったんだね」
「な、仲良くなんてないですよ!ただ、その…困っていた所をちょっと助けてもらったので、それに甘えてしまってる…みたいな感じで…」
「何それ、昔話?」
忍はけらけら笑って言った。そんな忍を見つめ、千春は耳まで真っ赤に染めて黙っている。
「忍さん…」
「え。何?」
「あの…忍さんは、蒔田さんが好きなんですよね?」
「え?あぁ、うん…」
突然、何の確認かと思ったが、千春はそれだけ聞くと安堵した様だった。
「そっか、じゃあいいです」
「何が?」
「内緒」
千春はそう言うと、ふふっと笑った。
その日の夜、嶋はまた店へやって来た。今日はこれで三回目だ。
「嶋さん、最近本当よく来るね。千春ならそろそろ降りてくると思うよ」
「オレはまだ何も言ってないぞ」
「だって、今日も千春の事送ってくんでしょ?」
「まぁな。行きずりで鶴を助けたようなもんだ。傷が治るまでは面倒を看てやると約束した」
「千春と同じような事言ってる!」
忍は堪らずに笑った。しかも、千春は鶴、というよりも犬だと忍は思った。しいて言うなら、少しあざとい感じのトイプードルや、マルチーズだ。
「てっきり付き合ってるのかと思ったよ」
「オレはそんなに気が多くない」
「本当に違うの?そうだろうなーって思ってたんだけど。ご飯だって、二人でよく食べに…」
「忍」
言葉を遮られ、忍は嶋を見た。嶋が真っすぐに忍を見つめるその目は、あまりにも真剣だった。
