
愛してるって言って!
第3章 【合縁奇縁】
「お…おはよう、静矢さん…」
っていうか、この状況で一体何話せばいいの!?
普通ならこういう時、昨日はすごく良かった、とか、大好きだよ、とか言ったりするんだろうか。けれど、今、この状況はどう考えてもイレギュラーだ。別に忍から誘ったわけではないし、抱いてくれ、と言ったわけでもないし、告白したわけでもないし、好きだとも言われてもない。
そこまで考えて、忍はハッと気づく。
好きとは…言われてない。
だが、忍の記憶が正しければ、そういう行為を半ば襲われるような形でしたわけだから、静矢はつまり、忍を抱きたくて抱いたのだと考えるのが自然だ。だが、すぐにそうだとは決めつけるのは少し不安も残る。静矢は、俯いたまま悶々と考え込む忍を、しばらくじっと見つめていたが、また布団の中に潜り込んで言った。
「忍、寒くないのか?」
「え…?」
どちらかというと、今は少し暑いくらいだ。
「そんな格好だと、また風邪ひくぞ」
忍は今更になって自分の体を見る。当たり前だが、忍も裸だった。とりあえず、恥ずかしくて死にそうだ。
…静矢さんが脱がしたくせに。
聞いてみたいと思った。こうなった理由を。もしそれが、あるなら。
「起きるなら服、ちゃんと着ろよ」
静矢は、おもむろに時計を見る。いつも起きる時間はとっくに過ぎていたが、その目は、まだうつらうつらとしていた。
「静矢さん」
「ん…?」
「あの…なんでおれと寝たの?」
「なんでって、そんなの…」
「そんなの?」
だが、そこまで言うと、静矢はまた寝息を立て始めた。
っていうか、この状況で一体何話せばいいの!?
普通ならこういう時、昨日はすごく良かった、とか、大好きだよ、とか言ったりするんだろうか。けれど、今、この状況はどう考えてもイレギュラーだ。別に忍から誘ったわけではないし、抱いてくれ、と言ったわけでもないし、告白したわけでもないし、好きだとも言われてもない。
そこまで考えて、忍はハッと気づく。
好きとは…言われてない。
だが、忍の記憶が正しければ、そういう行為を半ば襲われるような形でしたわけだから、静矢はつまり、忍を抱きたくて抱いたのだと考えるのが自然だ。だが、すぐにそうだとは決めつけるのは少し不安も残る。静矢は、俯いたまま悶々と考え込む忍を、しばらくじっと見つめていたが、また布団の中に潜り込んで言った。
「忍、寒くないのか?」
「え…?」
どちらかというと、今は少し暑いくらいだ。
「そんな格好だと、また風邪ひくぞ」
忍は今更になって自分の体を見る。当たり前だが、忍も裸だった。とりあえず、恥ずかしくて死にそうだ。
…静矢さんが脱がしたくせに。
聞いてみたいと思った。こうなった理由を。もしそれが、あるなら。
「起きるなら服、ちゃんと着ろよ」
静矢は、おもむろに時計を見る。いつも起きる時間はとっくに過ぎていたが、その目は、まだうつらうつらとしていた。
「静矢さん」
「ん…?」
「あの…なんでおれと寝たの?」
「なんでって、そんなの…」
「そんなの?」
だが、そこまで言うと、静矢はまた寝息を立て始めた。
