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愛してるって言って!

第4章 【その愛に中毒を起こす】

「忍?感じる?」
「ん…」
「どうしてほしいか言って」
「舐めて…お願い…」
忍が苦し紛れにやっとそう言うと、静矢は、何かのスイッチが入ったように、忍のそれを露わにさせ、その根元にしゃぶりついた。
「あっ…んんっ…」
すでにそそり立ったそれの周りに、舌を隈なく這わされ、キスをされ、その先端を舌の先で転がされては、また口付けられる。そうやって十分に焦らされた後、根元まですっぽりと咥えられると、忍は、それこそが本望だったと言わんばかりに歓喜に満ちて、艶やかな吐息をこぼした。だが、次の瞬間、静矢によって、忍のそれは激しく吸い上げられる。
「ああっ…!んあっ…待って…はぁっ…」
「ん…?」
「そんなに…したら…すぐイッちゃ…」
すると静矢は口を離し、今度はその少し後ろにある、小さな蕾にキスをする。
「あっ…ん…」
「忍、可愛いよ」
静矢は、ベッドの下に置いてあるローションを手に取ると、すでに慣れた手つきでその入り口と自分の指にたっぷりとつけてから、ゆっくりと蕾の中に指を入れて動かした。ゆっくりと、だが確かに刺激され、その度に忍は激しい快感に襲われて、体を反らせた。
「我慢できない。入れるぞ…!」
「ん…あぁっ!」
忍の中に、既にはち切れそうに硬くなった静矢のそれが、ゆっくりと入り込んでくる。それは、少しずつ、少しずつ深い場所へと進み、やがてその奥底に届くと、静矢は忍の身体をぎゅっと抱きしめた。
「中、熱いな…」
「静矢さん…」
「忍っ…もっと、声…聞きたい」
忍が頷くと、静矢は更に奥へ、奥へと腰を打ち付けた。
「ああっ…!んはぁっ…ああっ…」
「忍…!」
「静矢…さっ…あぁっ…!」
好き…。どうしよう。大好きだよ…静矢さん…!
どうしてなんだろう。こんなに熱くて、どっちがどっちかわからないくらい溶け合ってるみたいなのに、静矢さんには、届いてない。すごく、すごく遠い気がする。
忍の目に、涙が光る。
今は確かに、愛されてるはずなのに…。言葉なんて、意味ないくらい、こんなに求められてるのに…。
それでも、静矢さんの口から、好きって聞きたい。おれを、好きだって、愛してるって。
「あぁっ…!」
だが、静矢に抱かれながらいくら啼いても、忍の聞きたい言葉は、静矢の口からは出てこなかった。

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