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ジッパー様

第17章 なり損ないの末路【セイヤside】

 死体処理から戻ってくると、別荘の敷地内に停めてある車がグラグラと揺れているのが気になった。


「まさか……」


 急いでモニタールームで監視カメラの映像を確認する。すると、今まさにハルカちゃんが後部座席で運転手に犯されている姿が見えた。


『あんっ、あんっ……!』


 ハルカちゃんの喘ぎ声と、運転手の激しく腰を打ち付ける音が車内に響く。


「あの野郎っ……」


 僕は急いで車へと向かった。そして下半身丸出しの運転手を引きずり降ろして殴る。


「ひいぃぃ、お許しを、セイヤ様! 車を洗っていたらこの女が近づいてきて、私を誘ってきたんです!」

「!」

「ご、ごめんなさいっ、セイヤさん……。私はただ外の空気が吸いたくて……。でもっ……か、身体が疼いて……」


 僕は今朝、社長に言われたことを思い出した。



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