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ジッパー様

第17章 なり損ないの末路【セイヤside】

 僕はハルカちゃんをベッドに寝かすと、すぐに部屋から出ていこうとした。


「待って……、セイヤさんっ……」


 またこの前みたいに呼び止められる。


「……どうしたん?」


 ベッドに腰かけると、ハルカちゃんは吐息を漏らしながら、潤んだ瞳で僕を見つめてきた。


 あかん……。
 僕はこの顔に弱いんや。
 きっとこんな感じで、無意識に運転手も誘惑したんやろう。


「今日はいつもの……しないんですか……?」

「!」


 ハルカちゃんは残酷や。
 どれだけ毎日僕が我慢してるか、わかってへん。


「ええよ。足舐めと、胸触るのと、どっちがええ?」

「……どっちも……」


 欲張りな女や。
 純情そうな顔して、淫乱で貪欲で……
 男を狂わせる。




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