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ジッパー様

第17章 なり損ないの末路【セイヤside】

 男は確かにスクワット状態で、まるで見えない椅子に座っているかのように、対面座位で挿入していた。そして高速で腰を動かす。それに合わせてハルカちゃんの胸が激しく上下に揺れていた。


「あれは逃げ出した奴だな」

「! まさかっ……」

「素晴らしい。人間が椅子に化けるんじゃなく、人間の姿のまま椅子になれるとは……これは成功と言っていいんじゃないか?」

「そうですわね、社長。これなら新規のお客様も抵抗がありませんわ」

「手の愛撫だけじゃなく、キスができるのも魅力的ですね」


 隣で三人は絶賛している。
 確かに昨日のなり損ないに比べたら、全然マシや。人間の形をしているだけで人は安心する。
 でもだったら、普通の人間でええんやないか?


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