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貴方がいつもそこに居てくれたから…

第4章 参


目を覚ましたら、見た事のない部屋のベッドの上で。

大野「……大丈夫か?」

その声に、僕が視線を向けるとやっぱり大野さんが居る。

「……あの、ここ…」

大野「俺の部屋。雅紀ん家知らないから。…ちなみに、ニノは倒れた。今計ったら8度近い熱あった」

「えっ、と…」

大野「あぁ、あのスーパー?たまに仕入れに行くんだ。いつもは違う店だけど、たまに凄ぇ安売りすんだろ?だから」

『たまたま今日はその安売りの日だったから良かったよ(笑)』と笑った。

熱…
やっぱり、風邪引いたんだ…
そんな弱い身体じゃなかったから、風邪なんて暫く引いた事なかったんだけど…

大野「ふふ(笑)…言っとくけど。風邪じゃねぇぞ?」

「……え?」

大野「腹、調子悪くねぇか?」

「……あー……っと…」

確かに、言われてみたらゴロゴロ言ってる。
痛くはないけど。

大野「夕べ雅紀とヤったんだろ?その所為だ。…初めてで中出しされたら大抵はそうなるから、仕方ねぇよ(笑)」

「…///」

大野「ふはっ(笑)…真っ赤(笑)こりゃ雅紀の気持ちも分からんでもねぇな♪」

やめてほしい///
死ぬほど恥ずかしいから///

大野さんは楽しそうに笑って、それでも優しく頭を撫でるとゆっくり休む様に言ってくれた。
相葉さんにはさっき電話してくれたって言われて、仕事中なのに申し訳ない。

大野「気にすんな。大丈夫、翔がちゃんとしてくれてるから」

そう言ってまた、頭を撫でた。

櫻井さんにまで、迷惑を…
そう思った僕の気持ちなんてお見通しだとでも言わんばかりに、大野さんが微笑みを向ける。

こんなに優しくて温かい人たちに恵まれた。

少し前までは想像もしてなかった僕の日常。
胸がいっぱいで、喉の奥から熱い物が込み上げて来る。

「……すいません………あり、がとう…ございます」

何とか絞り出した僕の声は、震えてた。
そんな声でも大野さんは嬉しそうに笑って。
『少し寝た方がいい』って言われて、僕は目を閉じた。


相葉「和くん!大丈夫?和くん!ごめんね?本当ごめん!」

目を覚ますと大野さんがお腹に優しいからって、煮込みうどんを作ってくれた。
食べ始めた頃、物凄い勢いで相葉さんが部屋に突入して、危うく抱き付かれる所を寸前で櫻井さんに羽交い締めにされ。

大野さんには、頭をピシャリと叩かれ撃沈してた。


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