
貴方がいつもそこに居てくれたから…
第4章 参
変な緊張感って言うのかな?
何だかこの前弁護士の成瀬さんと話した時みたいな雰囲気で。
櫻井さんのヤキモチなんだと思う。
大野「はぁ?……ふざけんな。お前、着けたろ?前に」
櫻井「知らねぇよ。着けた覚えねぇし、持ってもいねぇよ」
大野「信じらんねぇ……前に薬局の前通ったらティッシュ配りしてる人から貰ったっつったろ。そのティッシュに入ってたヤツ、お前が使ってみるかって着けたんだろ?」
櫻井「……………あぁ………あった、なぁ……そんな事…」
ムキになって大野さんが説明すると、櫻井さんのムッとしてた表情が一瞬で変わった。
眉を垂らし、情けない顔して『ごめん』と呟き。
苦笑いする櫻井さんを大野さんは何も言わずただ頭を撫でた。
相葉「翔ちゃんって本当、大ちゃん大好きだよね♪」
櫻井「当たり前だろ」
大野「ははは(笑)!」
ドヤ顔の櫻井さんを大野さんが笑う。
「あの。………お二人って、照れ臭いとか…ないですか?」
僕の質問に、二人が顔を見合わせた。
櫻井さんがちょっと笑うと。
櫻井「まぁ、最初の頃は照れ臭かったし恥ずかしいとも思ったなぁ」
大野「んー……初めの頃はなぁ」
『照れ臭いとか恥ずかしいっつって、言わなきゃなんない事言わずに居ると、おかしな誤解招くだろ?なら、ちゃんと言わなきゃっては思ったから。そう思う様になってからはあんまない気がする』って。
大野さんが笑った。
確かに、恥ずかしいからって気持ちを言えずにいたら、相手を不安にもさせるだろうし誤解も招く可能性がある。
そんなくだらない事で喧嘩になる事もあるかもしれない。
大野さんの言葉が胸に響いた。
相葉さんを不安にさせたくはない。
誤解させて喧嘩になったり嫌われるなんて、今の僕には絶対無理だと思う。
「……相葉、さん。………心配掛けて、ごめんなさい。………それと……僕は……ゴム、なんて……なくても、いい、ですから///」
正直。
夕べ相葉さんに抱かれた時、繋がった瞬間の温もりが泣きたくなるくらい温かくて幸せだって思えたんだ。
でも僕にはそこまでの詳細を口になんて出来ないから。
精一杯、伝えてみたら。
引っくり返る勢いで抱き締められて。
恥ずかしいのは恥ずかしいけど、僕はそんな相葉さんの背中に腕を回して抱き付いた。
大野「ふふ(笑)やっぱ可愛い♪」
櫻井「な♪?」
