
貴方がいつもそこに居てくれたから…
第5章 ※ SS ※ partⅡ
大野「……分かってるんだ。忙しいのも、そこまで頭回んないのも。……俺こそ、小せぇんだよ…ごめん…」
そう言って、智が俺の胸に顔を押し付ける。
久し振りにこんな弱々しい智を見た気がした。
抱き締めて、背中を擦りながら"ごめん"と"好き"を繰り返す。
背中に回された腕が、キュッと俺の服を握り力が加えられた。
抱き締めた智の首元に顔を埋めて目一杯吸い込むと、甘い香りが全身に広がる。
耳元に唇を寄せたら、ピクリと揺れる智の肩。
そう言えば…
成瀬さんがここに来た日以来、ご無沙汰だったなぁ…
耳にキスをして、耳朶を食む。
「……好きだよ?」
智「……ん………俺も…フゥ…」
耳に添って舌で撫で上げたら、甘い溜め息が聞こえた。
ゆっくり撫でてた手を、服の中に滑り込ませて背中に直接触れる。
ピクッと揺れる、智の腰をサワサワと撫でながら唇を重ねた。
待ってたのか…智の舌がすぐに俺の口内に滑り込み絡め取られる。
智のキスは、とんでもなく俺を熱くする。
腰にも腹にも響いてくるくらい、甘く蕩ける智のキス。
背中にあったはずの智の手は、俺のズボンに掛けられてて。
「……いいの(笑)?…ここで」
智「…どこでも、いい。……翔にされるなら。…も、我慢出来ない」
欲情の隠る潤んだ瞳が真っ直ぐに俺を見つめて、首元に腕を巻き付け首筋に唇を這わせた智。
そのまま智を抱き上げたら、更に俺にギュッと抱き付いた。
ベッドにゆっくり下ろし見下ろすと"狭いだろ、あんな隅っこ(笑)"って笑う。
智「狭い方がくっ付けるじゃん(笑)」
「確かに(笑)…でも智の隅々、堪能出来ねぇよ♪」
智「ふふ♪……スケベ(笑)」
「ふはっ(笑)…どっちが(笑)」
智「…俺♪」
首に抱き付いて、キスを強請る。
その瞳が、"早く"と潤み揺れていた。
智「…んぁ………ぁぁ………しょ、ぉ…」
「…ハァ……何?」
智「んん………ぁ………も、っと…」
「何?…ハァ…足りない?」
智「あぁ……ん……足り、ない…もっと、来て…」
汗で額を濡らして、眉間に深い皺を寄せる智が。
俺の下で、妖艶に微笑む。
堪らない。
この淫靡な表情。
「…やっぱ……スケベは……智、だな?」
智「あぁ!……嫌、か?……厭らしい、俺…ハァ……ぁぁぁ…」
首を振り、果てる寸前…
愛してると囁いた。
