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貴方がいつもそこに居てくれたから…

第6章 四


大野「…いらっしゃい」

「………お邪魔、します…」

穏やかな大野さんが居て、先日の事は解決したんだなぁ…なんてホッとした。
だけどやっぱり成瀬さんへの報酬が気になって仕方ない。

大野「何か今日は、元気ねぇな?どした?また喧嘩か?」

また、って…
喧嘩なんてした覚えはないんだけど…

とりあえず首を振り否定する。

こんな事なら、今晩にでも成瀬さんに会って詳しく聞いてしまった方が、まだ良かったかもしれない。

大野「…ニノ?」

「成瀬さんから…連絡が来たんです。全部、片付いたと言われました」

大野「良かったじゃん♪…片付いたんだろ?だったら何でそんな元気ねぇんだ?」

首を傾げられて、凄く言いずらいけど話してみた。
理由を話したら、ちょっとだけ苦笑いされた。

「……あのぉ…やっぱり、費用って…お高いんですかね?」

大野「んー…俺も詳しくは分かんねぇけど…」

櫻井「…ただいま♪」

相葉「和くんお待たせ♪」

櫻井「どした?何が詳しく分かんない?」

櫻井さんに聞いたら、何となくは分かるだろうか。
そう思ってたら、大野さんが軽く説明してくれる。
会社の顧問弁護士なら櫻井さんは把握してるかもしれない。

大野さんの説明を聞いた櫻井さんは…

櫻井「いやぁ…悪い。今のところ依頼する様な案件がねぇんだよなぁ…」

そう言って申し訳ない顔をされてしまった。

もう会うまではどうしようもない。
分からない物をいつまでもうだうだ考えて悩んでも何にもならないから、僕は翌日成瀬さんに会うまで考える事をやめる事にした。


…とは言っても。

相葉「和くん?…やっぱりやめよっか」

「……ごめんなさい、大丈夫ですから///」

相葉「ううん、今日はやめよ?…別にいいんだよ?責めてる訳じゃないから♪仕方ないよ、片付いたって言ってもまだちゃんと話を聞いてないんだもん。…ね?」

「……ごめん、なさい」

相葉「謝んないで?大丈夫だから♪…全部スッキリしてからにしよ?……いつでも出来るもんね♪」

ベッドの中。
物凄く申し訳ない思いを抱える僕を抱き締めて笑う相葉さん。
どうしてこんなに弱いんだろうって思ってても相葉さんは全く気にした風もなくて。

こんな僕でも、こうして優しさを与えてくれる相葉さんにありがたいやら申し訳ないやら…

それでもやっぱり嬉しくて幸せだから…


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