
貴方がいつもそこに居てくれたから…
第6章 四
縛られる物がなくなったと言う感覚が、僕の体も心も物凄く軽くなったと思える。
相葉さんは自分の事の様に喜んでくれて、大野さんも櫻井さんも同じくらい喜んでくれる。
皆、本当に優しいと思う。
相葉「ねぇねぇ♪成瀬さんとしおりさんはお付き合いしてるんですか?」
相葉さんと言う人間は、相変わらず容赦なく気になった事を口にしてしまう。
吃驚して思わず相葉さんの肩を思いっきり叩いてしまった。
しおりさんが席を外してて良かった。
相葉「痛ぁ!…何?何で叩くの?」
「聞き方ってもんがあると思うんです!」
大野「ははは(笑)!…まぁ確かにな(笑)………で?どうなんだよ♪?」
成瀬「…付き合ってはねぇよ」
櫻井「そっか、じゃあ本当に手伝いをしてるってだけですか?」
大野「ふふ♪……素直に言えよ。彼女だって待ってんじゃねぇの?領の言葉」
え?
そう言う事?
それは気付かなかった。
成瀬さんは何とも気まずそうな苦笑いを浮かべてる。
大野さんはいつから気付いてたんだろう。
さすがに一緒に育ったってだけあるからなのか。
櫻井「マジ?…ってか、智いつ気付いた?」
大野「ん?…しおりさんが入って来た瞬間」
何だかまた…
隣から不穏な空気を感じる。
視線を向けるのがちょっと怖いけど…
チラッと見てみたら、やっぱり相葉さんは何の話か分からないらしく、ムッとしてた。
「………相葉さんが言い出した事ですよ?」
相葉「何が?」
「付き合ってるかどうか。…付き合ってはないけど…って事ですよ!」
相葉「え?付き合ってはないけど…って………えー?何?分かんない!」
大野「ふはっ(笑)……だから、領は彼女に惚れてるって事。…だろ?領」
成瀬「……///」
咲田「どうしたんですか?成瀬さん顔が赤いですよ?具合悪いです?」
戻ってきたしおりさんが、何にも知らずに顔を覗き込むから。
思わず僕たちは吹き出してしまった。
