
貴方がいつもそこに居てくれたから…
第9章 六
目を開けたら、どこもかしこも真っ白。
天井の蛍光灯が眩しくて、眉間に皺が寄る。
あぁ…
死んじゃったのか?
相葉さん…
大丈夫、かなぁ…
泣いてるんじゃないかなぁ…
もっともっと…
一緒に、居たかった…
「………相葉さん…」
相葉「………和くん!?…起きたの!?」
「……え?」
相葉「和くん!!…和、くん…」
「…相葉、さん?…あれ?僕…生きて…」
相葉「もぉ!!馬鹿!!…死んじゃったかと思ったんだから!!…良かった……生きてて、良かった…」
痛いくらいに握られた僕の手。
生きてるんだと、実感した。
号泣する相葉さんは、暫くの間泣き続けて。
櫻井さんと大野さんがすぐに病室に入って来てくれた。
大野さんがすぐ救急車を呼んでくれたのと、刺された背中の止血が良かったらしくて出血も命に関わる程に至らなかったって言われた。
刺した彼は、その後すぐ櫻井さんが押さえ付け、警察を呼び。
その場で逮捕。
大野さんと櫻井さんは警察に呼ばれて事情を聞かれ、ついでにお店の営業許可の件も問われたらしい。
櫻井「営業なんかしてないって言い張ってた(笑)…家宅捜索されても確かに店に見えるけど営業してるなんて証拠ねぇから(笑)」
大野「………だって営業じゃねぇもん。…俺の趣味だから(笑)」
そんな会話を聞いて、相葉さんが涙でぐちゃぐちゃのまま笑った。
櫻井さんに『鼻水!汚ねぇよ!』ってティッシュを押し付けられる相葉さん。
「………本当に…ごめんなさい……ありがとう、ございました」
そう言った僕に、相葉さんが頭を撫でてくれたけど…
やっぱりまた泣いてしまう。
腕を伸ばしてその頬を撫で拭う。
「ありがとう、相葉さん。…心配ばかり掛けてごめんなさい」
首を振る事しか出来ないでいる相葉さんの頭を撫でたのは、大野さんで。
大野「ニノさぁ。…意識飛ばす寸前まで、雅紀の事気に掛けてたんだぞ?……『相葉さん泣かせちゃう』っつって」
相葉「…フゥ……和、くん……グスッ…」
櫻井「ふふ♪…良かったよ、生きててさ。大怪我には変わりねぇけど、良かった」
泣きじゃくる相葉さんの背中を撫でる大野さんと、優しく微笑んで僕の頭を撫でてくれる櫻井さん。
その後、松本さんも来てくれて…
この病院で、松本さんの奥さんが働いてると聞かされた。
