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＊M side＊

マイナスのことばかり考えている翔を車に乗せる。きっと、このまま二人で話していても、翔の気持ちが上を向かないような気がしたから。

車が走り出してから、窓の外をずっと見ていた翔が、口を開いた。

翔「……ねぇ、どこに向かってるの？」

「着いてからのお楽しみ」

翔「でも、もう結構走ってるよ。明日も仕事早いんでしょ。大丈夫なの？」

「今は、翔の事が一番だからね」

翔「そう言えば、今日の仕事も大丈夫だったの？途中で放り出しで来たんじゃないの？」

そう言われると思って、きちんと仕事をこなしてきた。ただ、ちょっと我儘を言って、自分の重要なシーンを先に回してもらったけど。

「もちろん、大丈夫。今日の撮りは終わったよ。明日は、お昼からだから問題ない。だから、今は翔との時間」

翔「……うん。なんか、ごめんね」

「謝る事なんてないだろ。翔は、いろいろ考えすぎ」

そんな会話をしているうちに、目的地に到着した。