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ぱられるわーるど 〜fromはっぴぃえんど⁈〜

第3章 きせき〜軌跡❶〜

*Sside*

潤が助けに来てくれ、抱き締められると、安心もあり、そのまま体を預けた。

気がつくと……病院。
腕には点滴が繋がれている。
昨日もお世話になったばかりなのに、また来てしまった。

潤「あっ、気がついた。気分はどう?」

目が覚めた俺に駆け寄って来た潤。
また、心配かけちゃったな。

「…うん。今は大丈夫。迷惑かけてゴメンね」

潤「そんなことは気にしなくていいから」

優しく俺の頭を撫でてくれている手が、大丈夫だよと伝えてくれているようだった。

暫く潤の手に癒されていると、トントンとノックの音がして、担当の先生が入って来た。

医師「櫻井さん。目が覚めましたか?気分はどうですか?」

「はい大丈夫です。連日お世話になってしまいすみません」

医師「いえ。いつもと違う症状か見られた時は、直ぐに来てもらって構いませんから。それより今日の症状について詳しく聞かせてもらっていいですか?」

俺は、香水の匂いがダメだった事や、貧血みたいな症状が出て動けなくなったことを詳しく話をした。

医師「妊娠の初期症状だと思いますが、これからも暫く続くと思います。もっと悪阻の症状が酷くなる事も考えられますね…」

もっと酷く?
赤ちゃんの為だけど、耐えられるだろうか。心の片隅に不安が宿った。

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