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＊Mside＊

不安そうな表情の翔をギュッと抱きしめる。翔が産むって決めた時、俺は翔を最大限にサポートするって決めたから。

「翔、心配な事があるなら隠さず言って。俺も、いっしょに考えるし、先生も相談に乗ってくれるから」

医師「そうですよ。何かありますか？」

促され、ポツリポツリと話し始めた翔。

翔「あの…悪阻ってまだまだ続くんですよね。みんなあんなに辛いんですか？」

医師「悪阻は無い人もいれば、入院が必要なほど酷い人もいます。中には、子どもを産むまで悪阻がある人もいるくらい、症状は人それぞれです」

翔「…子どもを産むって、本当に大変なことなんですね。もっと、母に感謝しないとですね。自分がその立場になってよく分かりました」

「翔…」

翔のお腹を撫でながら、凄い奇跡で宿った俺たちの赤ちゃんに、心の中でお願いする。お前の事を大事にしてるから、翔をあんまり辛い目にあわせないでねって。

翔「悪阻は赤ちゃんが元気な証拠ですものね。何とか乗り切ります。でも、これより酷くなるなら、仕事はどうしよう…」

事務所に産むことを賛成してもらっていない今、これからの仕事を調整してもらうなんて不可能に近い。
解決策が中々見出せず、困ってしまった。