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ぱられるわーるど 〜fromはっぴぃえんど⁈〜

第5章 きせき〜軌跡❸〜

*S side*

「大丈夫、一人で行けるから」と言おうと思ったけど、やっぱり心の中ではどこか不安で…。
母さんが一緒についてきてくれるのは、ありがたかった。

看護師「では、こちらでお待ちください」

「はい」

翔母「座って待ってましょうか」

受付をして、特別診察室で暫く待っていると、ドアをノックする音がしてら、先生が入ってきた。

医師「おはようございます。今日は、お母さんが付き添いですね。体調はどうですか?」

「今は落ち着いています」

医師「良かったです。今日は、定期検診になります


「あの…先生…大丈夫ならホルモン療法を試してみたいのですが…」

医師「分かりました。検診で異常がなければ、やってみましょう」

看護師「では、まず検診になりますので、こちらに移動をお願いします。付き添いの方は、こちらでお待ちください」

「じゃあ、ちょっと行って来るね」

翔母「一人で大丈夫?」

「もう〜、大丈夫だよ。エコーと血液検査だから」

隣の検査室に向かう時、母さんの方を振り返ると、すごく心配そうな表情していて…。

母親にしか分からない妊娠中のつらさや出産の大変さを身をもって経験しているからこそ、今の俺を一層心配に感じてるに違いなかった。

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