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ぱられるわーるど 〜fromはっぴぃえんど⁈〜

第5章 きせき〜軌跡❸〜

*S side*

少し貧血気味ではあるものの、定期検診は異常なし。ホルモン療法を試す事になった。

医師「それでは、1回目のホルモン療法を行いたいと思いますが…。まずホルモン療法ですが、以前にもお話ししたと思いますが、効果が期待できるかどうかはやってみないと分かりません。副作用は、倦怠感や頭痛、声が高くなったりする事が予想されます。それでも、やりますか?」

「はい」と答えようとしたら、母さんの声に遮られた。

翔母「あの〜、すみません。ちょっとお伺いしてもよろしいでしょうか?」

医師「どうぞ。なんでしょうか?」

翔母「ホルモン療法で命に関わるような状態になる事は?」

医師「ホルモンのバランスが今までとは変わるので、副作用は強く出る場合もありますが、命に関わるような副作用は少ないと思います。でも、ある意味実験的なところもあるという事を了承ください」

翔母「……分かりました」

医師「それで、今回ですが初めてという事もあるので、ホルモン剤の量はごくわずかにして、副作用や効果を見てみたいと思っているのですが…」

できるだけ、身体に負担をかけないよう行っていくという説明に、僕もホッとして、母さんも少しは安心したようだった。

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