あまい非日常の中で
第1章 香澄?私は凛です!
彼が先ほど褒めて(?)くれたのは、昨日の深夜にやっていたアニメのことだ。そのアニメで私が声をあてたキャラは、まあ...その......ちょっとエッチなお姉さんだったのだ。
音響監督さんから「マイクを舐めてください」という指示が出た時は、焦ったものだった。
もちろん舐めろというのは物理的ではなかったんだんだけどね。
「まあ、なっちゃんには一応感謝してるよ。かなり難しいけど、楽しいお仕事だなって思うし!」
「でしょ?凛ちゃん昔から踊るの大好きだったからね〜」
私は7歳からオーディションを受けるまではバレエを習っていた。バレエはダンスだが、芝居に近いと私は思っている。