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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~

第8章 淫らなアフターワーク



──…



カチ、コチ、カチ



事務所の入り口にかかっている壁掛け時計の秒針と、手元のマウスからのクリック音がシンクロする。

それ以外の音は無く──つまりは、私以外の人間はいない。



カチ...



時刻は23時半を少し過ぎた。

穂花もバイトくんも、葉川くんも先に帰っている。


“ よし、送信……と ”


ひとり残って仕事をしている静かな事務所にコキンと肩を鳴らす音が混じったのは、それから数分後のことだった。


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