後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第13章 僕は玩具
声が漏れるような、そこまで鮮烈な快感はまだこない。
ひたすらに焦れったく、絶妙で、私の呼吸を乱していく愛撫…。
“ やっぱり優しいのね… ”
葉川くんとの初めての夜を思い出した。
肌を滑る指に…それを追う唇と舌に…まるで、いたわられているような。気遣われているかのような。
それは丁寧すぎるほどに、繊細で。
他の男では感じることのなかった心地よさを持つ触れ方が、葉川くんの技でもある。
「…葉…川、くん…」
でも
「……なんですか」
「もう……いい、から…っ」
今は、そんな心地よさはいらないの。
「…いいとは…どういう意味でしょうか」
そんな恋人にするみたいな抱き方は求めてないの。
私が君に求めているのは…恋人の代わりなんかじゃない。