後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第13章 僕は玩具
「‥‥!」
耳のすぐ横で発せられた含み笑いと、吐息で掠れた低い声。
心臓を丸ごと握られた心地だった。
ほんの一瞬だけ動きを止めた彼の両手が──不安を煽る。
私が息をのみ…次の一手が読めず狼狽えていると
「‥ン──!」
ぬるりとした感触が片耳を遅った。
急な速さで不意討ちだった。
葉川くんは私の耳に舌をねじ込み、固くした先を突き立てたのだ。
途端に全身の肌が栗立つ──。
それが示すのは気持ち悪さではない。
勢い負けした私の身体が、横の壁に押し付けられた。
ピチャ..! ピチャ
激しい水音が直接的に鼓膜を犯す。
普段は触れない耳の中を丹念になぶられ、胸やアソコを責められるのとは異なる感覚。なすすべなく力が抜けた。
…脳に近いのが理由だろうか?
耳への刺激は、それが快感へと変換される一歩手前で、理性に直接たたみかけてくるのだ。
さっさと蕩けてしまえばいい──と。