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後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~

第4章 誘惑のドライブ



「僕が運転しましょうか?」

「免許は持っているのね。でも今日はいいわよ」

「そうですか」


事務所の下階にある駐車スペース。

そこに停められた事務所の共用車に、私たちは乗り込んだ。

仕事以外であまり遠出しない私は自分の車を持っていない。

第一にアトリエの安い給料じゃあ、車を買う余裕なんてないものね。







───




「先輩は笑わない人ですか」



事務所を出発して、五分ほど経過。

信号待ちをしている時──第一声が、それだった。


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