後輩くんの挑戦状 ~僕に惚れてもらいます~
第6章 後輩くんの挑戦状
納得できないといった表情の葉川くんは、本当に理解できないのかもしれない。
彼は自分の魅力を自覚している。
女に不自由なんてしてこなかったのだろう。少しでも興味を持った相手とは、誘えばすぐに寝られる。断られる経験すらないのかも。
まぁ私も若い頃なら、火遊びだと思って彼に夢中になっていたかもしれないわね…。
「──…僕と付き合いますか」
「え?」
「恋人同士なら先輩も不満はないですよね?」
「……!?」
耳を疑う発言が二人きりの部屋でおこなわれた時
私は化粧直し用の小さなポーチを鞄から取り出したところだった。