Deep Night《R18版》
第2章 No.217
普通の客はすぐに身体を重ねてくる。男は「股を閉じろ」と足を軽く叩いてニーナの側を離れるとベッドの方へ行き腰を降ろすと胸ポケットから煙草を出して咥えた。
何がなんだか分からないと混乱するニーナはこれじゃあ仕事にならない、と本来の役割を思い出すよう男に向き直る。
仕事をしないと食べ物をもらえずお腹が空く。痛い事の次にお腹が空くのは嫌いなニーナは恐れず男に近寄った。
「やだ、仕事する」
「あ?」
「餌、もらえなくなる」
男が居るベッドに駆け寄り無我夢中でベルトに手を伸ばすが払い避けられた。
「仕事させてください」
「触るな」
それでもニーナはしつこく手を伸ばした。
その度に男は何度も手を払い除ける。
その内に痺れを切らせてうんざりした顔で男は壁に掛けられた道具を取ると革製の拘束具でニーナの両腕を拘束した。