Deep Night《R18版》
第6章 No.623
背中を擦る色男に、ムツミは胸が温かくなっていくのを感じた。
自分の予想が正しければ、この男は繋がっている。ただ、知らない振りをして、やり過ごす方法しか今は思い浮かばない。
「……ムツミ」
「なに?」
「セックスしよう」
突拍子もなく口に出した言葉に、目を見開くムツミ。
「は?」
「セックスだよ。まさか知らないとは、言わないよね?」
クスクスと笑いながら、沈んだ空気を一掃するように立ち上がる。
「なんか今のムツミ見て興奮した」
「はぁ?」
「見てよ、ほら。スゴい事になってる」
下半身をムツミに見せるように、正面立つ色男の股間は、山を描いて膨らんでいた。
「あんたのスイッチが何処なのかは知らないけど、とんだ変態だね」
バカにしたように鼻で笑いながら、色男のズボンに手を掛け、下着を下げる。