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Deep Night《R18版》

第7章 Tiger


「――以上が向こうが持っている情報でした」

組に戻ってから持ち帰った情報を提示する。

「ご苦労。そのオークションとやらに参加する人間までは調べが付いてねぇんだな?」

「はい」

「ま、大方ネットで取引するんだろう。貧乏人にネットする金も女を買う金もねぇだろうよ」

掴み所のない相手には興味がないのか、今はその店を生かすか殺すかを値踏みしている。

金に考えを左右させられているのは分かるが、帳としてはあんな場所は潰しておきたい。

「そんな面をするな。お前の気持ちは分かってるつもりだ」

気に掛ける言葉をくれたところでどうしようもない持て余すこの思いは消えてなくならない。

「もう今年で10年か」

「はい」

「早いもんだな。生きてりゃ20歳だもんな、妹は」

懐かしむように遠くを見つめる目に、帳は昨日の事のように染み付いた記憶が思考を蝕む。

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