Deep Night《R18版》
第7章 Tiger
「親父!!」
ドアを蹴破る勢いで家に戻ってきた帳は目の前の光景に膝から崩れた。
「お……やじ?」
「こりゃ間の悪い時に来たもんだ」
居間に土足で上がりこむ男達がへたり込んだ帳を見て眉根を下げる。
「ガキが見るもんじゃねぇよ」
「それ、親父……?」
カタカタと震える指先を向ける先に男は「そうだ」と正直に答えた。
「う、そ…だ」
「お前の親父、借金あっただろ?」
「借金……」
「その金回収しに来たんだよ」
「じゃ、なんで」
――首吊ってんだよ。