Deep Night《R18版》
第7章 Tiger
身体から何もかも吐き出して、畳を汚している父親を見て吐き気が込み上げる。
「全部取り上げられて生きる気がなくなったんだろ」
「お前が殺したんだろ!?」
「そうだ」
「そうだじゃねぇよ!どうすんだよ!ふざけんなよ!」
あああ、と声を出して子供のように泣く帳は絶望した。
父親の金は再び他の人間に取られた。
他で借金させてでも、父親を使える限り利用しようと思っていたはずが、呆気なく希望を失う。
何もかも終わった。
もう自分には救えない。
15のガキである自分が、100万を作るなんて無理だ。
1週間じゃ稼げない。
間に合わない。
「ごめん、ごめんな。母さんごめん――ごめんな、もう兄ちゃんが助けてやれねぇよ」