Deep Night《R18版》
第9章 ムツミ
この店の従業員は5人いる。
新しく雇うこともなく、昔から5人で営業してる。
他に居るかもしれないなんてことは、まず思わない。
ここ数年はこの5人以外に見たことがないから、その心配はなかった。
オークションがあるのは、営業が始まってから終わるまでの間だろう。
ミヨコは客に付けない。
ムツミも、自分はきっと他の客に付いているだろうと予想していた。
各部屋に見張りが3人。
専門部屋、生理部屋、普通の部屋。
受付と入り口に2人。
専門の男は融通の利かないクソ野郎。
生理部屋の男は淡々と仕事する真面目野郎。
普通の男は女等を汚物として見る豚野郎。
入り口にいる男は一番まともで人間らしい。
受付の男はこの5人を纏める店長だ。
オークションが始まれば、受付に1人、専門部屋に2人。残りの人間は各自仕事に付いてる。
ムツミはニーナはそこに連れて行かれると踏んでる。
普段使わない頭を頻りに使ってフル回転させるムツミは、不安そうなミヨコの手を握り「大丈夫」と声を掛ける。
事前のイメージを固め、オークションが何時あってもいいよう構える。