Deep Night《R18版》
第5章 Dog
「こちらは217番です。ご新規のお客様には普段付けないんですが今はこの有様でして」
少女を嘲笑うかのような気色の悪い笑みを浮かべる男は少女の足を縄で拘束するようにベッドのパイプにくくりつける。
「それではお楽しみください」
男に一言残しカーテンを閉めた。
「こんにちわ」
ニコニコを柔らかな笑顔で足を引き摺りながら躊躇いもなくベッドに座る少女。
白い肌に無数の傷跡や打撲痕が痛々しく、細い腕にはNo.217と焼印が薄れて見えた。
肩を怪我しているのかお粗末な手当てをされていて見てるこっちが痛くなると男は視線を反らす。
「キミ、217番って呼ばれてるの?」
「にーな」
「にーな?あぁ、217だから?」
「うん」
「それでいつも何をしてるのかな?僕は初めてで仕組みが分からないんだ」
「うん?」
拙い言葉を話す少女、ニーナは男の言っている事が理解出来ないと首を横に傾ける。
男はニーナが薬で脳がやられてるのかもしれないか、もしくは精神的に壊れてしまったのかもしれないと同情を含んだ目で見つめた。
「すきにしてって、ね?」
そんな男の同情を他所に自分のやるべき事は理解しているニーナ。