Deep Night《R18版》
第5章 Dog
そういう店だと知っていたはずなのにいざ目の当たりにするその光景に身体が冷え切り鳥肌が立つ。
「僕が店員さんに言っておくから足閉じてくれるかな?」
「しないとだめなの」
首を横に振って拒否するニーナに男は早くもお手上げ状態で何をどうすればいいのか分からなかった。
見た目は少女なのに話が通じない幼稚園児を相手にしているような感覚。
こんな場所にいればそうなるのも無理はない。
本当に可哀想な子だと哀れんだ。
「ごめんね、にーなちゃん」
「そっかぁ」
何かを悟ったのか足を閉じて体育座りで身を小さくするニーナに「ごめん」と言葉を掛ける。
「どうしたの?」
カタカタと震えるニーナに男が心配そうに覗き込んだ。