Deep Night《R18版》
第6章 No.623
耳を小指で掻きながら止まらぬ愚痴にヒートアップしていくムツミは胡座をかいて自身の太ももを肘掛けにする。
「217番なんかノーパンだよ?」
「知ってるよ」
「真っ白のワンピースとか透けて見えるの分かって狙ってやらせてるでしょ、絶対」
「それが奴等さ。客の好みを突くんだ」
「まだ10代だっていうのにこんな世界に居てさ、あたしより“先輩”だし」
「そりゃ大先輩だよ。あたしよりもね」
「何して入ったのか知ったこっちゃないけど出れることは一生なさそうじゃん?」
「それはニーナに失礼だよ。もしかしたら出れるかもしれないさ」
「そんな希望あるわけないじゃん、無駄でしょ」
ケラケラと笑いながら首を横に振るムツミは愚痴る相手を小馬鹿にする。
「ニーナは絶望的だよ」