Deep Night《R18版》
第2章 No.217
その男は普段ニーナが見慣れている客の小汚い格好ではなく身なりの良い格好で先程の男が着ているスーツよりも上等なスーツを身に付けている男の顔はニーナが今までの客の中で一番綺麗な顔だと見惚れる程だった。
「217番がお前の名前か?」
「名前というものがそれならあたしは217番です」
「日本語はどこまで出来る?」
「日本語ってなにですか?」
「お前が喋ってる言葉だ」
「じゃあ日本語です」
「根本的な所から出来てねぇんだな」
フッと鼻で笑う客は煙草の煙を吐き出しニーナに隣に座るように目で合図する。