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幕末へ飛べ!歴史を修正せよ

第4章 紀州和歌山へ飛べ!

歴史修正第1ミッション紀州和歌山へ、いざ!

タイムトンネルの入口で紀州和歌山を想起すると、無事に和歌山城を遠望できる小高い丘上に降り立った。

今回のミッションには小次郎ぎみと佐助(私)の他に、柳生流剣術の上達が早かった6名のメンバーを選び陰からの護衛とした。

今回、実は、小次郎ぎみが最も剣術の上達が早く達人並みと賞され、江戸の剣術の塾長から塾頭として残ってくれないかと打診されたほどだった。
そしてかくいう私も、達人まではいかないがけっこう剣術を修めていた。

もちろん、現実に人を斬るわけにはいかない。歴史がどう変わるか知れたものでないからだ。
だから小次郎ぎみと自分の二人だけでも十分なわけだが、ただ当時の貴人の倣(なら)いとして貴人単独の道行きは考えられなかった。

従者として自分がついていても、足らない。
自分は従者であると同時に随行者であり、つまりは主人と同じ歴としたひとかどの武士として扱われるのが倣いだった。
随行の護衛サムライを付けるのは、常識だった。
(例の大村小次郎一行には、護衛サムライがついていなかった。余程慌てて道行きをしてきたことがわかる)

護衛サムライ6人には、名前を付けた。
嘉助(かすけ)
喜助(きすけ)
久助(くすけ)
圭助(けいすけ)
幸助(こうすけ)
伊助(いすけ)
何とも安易なネーミングだが、全員に助けると付けた。助け合うのが我ら歴史修正軍団のよすがだった。

よって、パッと見には小次郎ぎみと佐助の二人連れで、前後して護衛サムライが6人付くという態勢を作った。

さらに裏方として、タイムトンネルを開通させての和歌山城内の監視や調査活動に、メンバーの残りほとんど全員を当てた。
特に、今から直接面会しなければならない紀州徳川家城代家老水野左京大夫とその部下たちとの裏での会話は、一言洩らさず聞き取る必要がある。
変化する状況に、機敏に対応せねばならないのだ。

疑われたときの対応が、いちばんの頭痛のたねだ。ミッション自体が崩壊しかねない。
もちろん、第2、第3の案も用意してはあるが。

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