幕末へ飛べ!歴史を修正せよ
第1章 タイムトンネル、開通
ふと窓からなにげに外を見て、驚いた。
目の前にあるはずのマンションがなかった。
近くにあるはずの駐車場、銀行がなかった。
いや、町全体が、まるで江戸時代のように、木造平屋建て、板葺きの屋根だった。
所々に畑もあった。
慌てて自室から出て、またまた驚いた。
家のなかが、自室以外全て江戸時代の町屋のように変わっていた。
台所にいた母の姿がない。
炊飯器は…かまどになっていて、鍋が載っていてシュンシュンと湯気を起てている。
蓋を取ると飯…慌てて蓋を閉じた。
初めチョロチョロ中パッパ赤子泣いても蓋取るなとかいう時代劇ドラマのセリフが頭に浮かんだ。
部屋に弟の姿がない。
日が暮れてきた。
父が帰宅しない。
自室に戻り、考えた。
自室は、前の通り机もスタンドも、本棚も、あった。
自室だけ異空間のようだった。
タイムトンネルを見た。
そこにやはり、なにげに頭を突っ込んだ。
何の考えもなかった。
先程と同じ、山中の林間道。
向こうから、頭にチョンマゲを結った十数人の行列が歩いてきた。
え!先程見た光景?
「ぎゃっ!」
悲鳴。
逃げていく荷物持ちたち。
一人残ったサムライ。
黒装束に囲まれ、そして仰向けに倒れて死んだ。
わけわからず、タイムトンネルに後ずさり。
タイムトンネルの脇に、箱が3つ投げ出されていた。
今回は、落ち着いていたのか、拾い上げていた。
ズシリと重い。
本物の刀だからか。
箱を引きずるようにタイムトンネルの中へ。
自室の机の上に、箱を重ね置きした。
箱の一つを開けた。
短い刀。柄が白い。
白柄組…という言葉が頭に浮かんだ。
旗本が将軍から拝領する刀らしかった。
あのサムライは、旗本の子息か、若き当主だったのか。
箱の底に包み。
開けると、一通の文書。
くずし字。
完全なくずし字は、歴史ファンの自分といえど読めない。
幸い楷書に近かったので、読めた。
「田安家用人
大村斉慶が一子
小次郎を
大御所の直孫と
認む」
目の前にあるはずのマンションがなかった。
近くにあるはずの駐車場、銀行がなかった。
いや、町全体が、まるで江戸時代のように、木造平屋建て、板葺きの屋根だった。
所々に畑もあった。
慌てて自室から出て、またまた驚いた。
家のなかが、自室以外全て江戸時代の町屋のように変わっていた。
台所にいた母の姿がない。
炊飯器は…かまどになっていて、鍋が載っていてシュンシュンと湯気を起てている。
蓋を取ると飯…慌てて蓋を閉じた。
初めチョロチョロ中パッパ赤子泣いても蓋取るなとかいう時代劇ドラマのセリフが頭に浮かんだ。
部屋に弟の姿がない。
日が暮れてきた。
父が帰宅しない。
自室に戻り、考えた。
自室は、前の通り机もスタンドも、本棚も、あった。
自室だけ異空間のようだった。
タイムトンネルを見た。
そこにやはり、なにげに頭を突っ込んだ。
何の考えもなかった。
先程と同じ、山中の林間道。
向こうから、頭にチョンマゲを結った十数人の行列が歩いてきた。
え!先程見た光景?
「ぎゃっ!」
悲鳴。
逃げていく荷物持ちたち。
一人残ったサムライ。
黒装束に囲まれ、そして仰向けに倒れて死んだ。
わけわからず、タイムトンネルに後ずさり。
タイムトンネルの脇に、箱が3つ投げ出されていた。
今回は、落ち着いていたのか、拾い上げていた。
ズシリと重い。
本物の刀だからか。
箱を引きずるようにタイムトンネルの中へ。
自室の机の上に、箱を重ね置きした。
箱の一つを開けた。
短い刀。柄が白い。
白柄組…という言葉が頭に浮かんだ。
旗本が将軍から拝領する刀らしかった。
あのサムライは、旗本の子息か、若き当主だったのか。
箱の底に包み。
開けると、一通の文書。
くずし字。
完全なくずし字は、歴史ファンの自分といえど読めない。
幸い楷書に近かったので、読めた。
「田安家用人
大村斉慶が一子
小次郎を
大御所の直孫と
認む」