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幕末へ飛べ!歴史を修正せよ

第2章 歴史修正軍団「牙」結成

しかし、自分一人で歴史を作り出すなんて、到底無理だった。
どうしたらいいんだろう?途方に暮れるしか、ない。

タイムトンネルの中を覗いてみた。
あの山中の林間の道を思い返していたからか、同じ風景のところが見えた。
チョンマゲ頭の行列は、いつまで待っても来なかった。

タイムトンネルに戻った。
江戸時代に変わっているかとも思ったが、見馴れた現代だった。
箱を拾い上げたことで、歴史修正が進んだのだろう。そして、しばらくの間は歴史は変わらないだろう。

しかし歴史変換は、徐々に時代を蝕むように進行していくのだ。
放置はできなかった。

もう一度、タイムトンネルに頭を突っ込んだ。
同じ山中。周りを目を凝らして、観察した。
なぜそんな行動をとったのかは、自分では分からない。そうしなければいけないと思ったのか。

すると、山中の周りの部分が、所々窓のように光りだした。
もしや…と思っていると、その窓の中から次々に人が這い出してきた。人はみるみるうちに、20人ほどになった。

「あのう、いいですか?そちらに行っても」
と声をかけてきたのは、自分と同年代くらいの20代半ばの男子だった。
「どうぞ、どうぞ」
自分は何の警戒心もなく、彼を自室へと導いた。タイムトンネル仲間…、そんな意識があったかもだった。

自室に次から次へと、タイムトンネル仲間が入ってきた。
自室は6畳ほどの広さしか、ない。
しかし入ってきた20人の老若男女たちは、全く気にしていないようだった。みな、歴史修正の使命と意欲に燃えていた。
意欲というと語弊があるだろう。
みな、現代の生活を守るため、愛する家族を失わないため、やむをえず立ち上がり、今、ここに参集しているのだった。

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