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Nectar

第6章 後悔と進展

愛梨「んっ…」

愛梨の目がうっすらと開いた。

蓮「愛梨…大丈夫?病院行こう?」

愛梨「病院…?や…だ…」

蓮「何で?熱下がらないんだろ?早く行って治さないと…」

愛梨「ここで寝てたら…れん…に会える…から。」

俺に…会える?

愛梨「夢で…れんが…幸せで…」

うわ言のようにそう呟いて、また目を閉じた愛梨。

そう言えばあの時も夢と間違えて素直に俺に抱き締められたし…

さっき由奈さんが「ずっと寝てる」って…

ここで寝てたら俺の夢を見れるから、ここに居たかったのか?

辛いくせに病院にも行かずにずっとここで…

蓮「愛梨?病院行くぞ。」

愛梨「やぁ…ここに居る…」

蓮「俺も一緒に行くから…な?」

愛梨「嘘だ…目が覚めたら…消えちゃう…」

そう言って、閉じたままの目の端から涙を零した。

思わず愛梨を強く抱き締めた。

蓮「絶対消えないから!ずっと愛梨の側にいるから!今から一緒に病院行こうな。」

愛梨「れん…っ…」

気を失ってしまったらしい愛梨を抱き上げて部屋を出た。

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