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Nectar

第6章 後悔と進展

“バレたら駄目だから”って止められたけど、由奈さんの車に一緒に乗り込んだ。

ずっと愛梨の側にいるって約束したから。

由奈さんの運転する後ろで、俺の膝に頭を乗せて苦しそうに呼吸をする愛梨。

蓮「愛梨…ずっと熱下がらないんですか?」

由奈「うん。薬が効いてるうちは下がるんだけど、すぐ上がっちゃって…。食欲ないみたいで全然食べないから体力も落ちて行く一方で…」

だからこんなに痩せたんだ…

由奈「こんな事聞いていいかわかんないですけど…あの日何があったんですか?」

俺はあの日の事を全て話した。
3日前に見た大和と愛梨の事も…

由奈さんは本当に愛梨の事心配してるから…

由奈「そっか…。大和さんの事は、本当にタイミングが悪過ぎね(笑)」

本当に…(笑)

由奈「愛梨が言った事に蓮さんが怒る気持ちは本当に分かります。失礼過ぎますよね(笑)でも…」

ずっと握っていた愛梨の手が弱く俺の手を握ってきたから、強く握り返した。

蓮「でも…?」

由奈「でも…愛梨の気持ちも分からなくないんです。たぶん、怖かったんですよ。愛梨ってすごく恋愛を拒絶してたでしょ?愛梨なりにハッキリした理由を持って拒んでたし…」

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